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論文

Simulation-based dynamic probabilistic risk assessment of an internal flooding-initiated accident in nuclear power plant using THALES2 and RAPID

久保 光太郎; Zheng, X.; 田中 洋一; 玉置 等史; 杉山 智之; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*

Proceedings of the Institution of Mechanical Engineers, Part O; Journal of Risk and Reliability, 237(5), p.947 - 957, 2023/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:69.72(Engineering, Multidisciplinary)

確率論的リスク評価(Probabilistic Risk Assessment: PRA)は、大規模かつ複雑なシステムのリスクを評価するために用いられる手法である。しかし、従来のイベントツリーやフォールトツリーを用いたPRAでは、原子力発電所の構造物、系統及び機器が損傷するタイミングを考慮することは困難である。そこで、この課題を解決するために、RAPID(Risk Assessment with Plant Interactive Dynamics)を用いて、熱水力解析と外部事象のシミュレーションを組み合わせた手法を提案した。加圧水型原子炉のタービン建屋内での内部溢水を表現するために、ベルヌーイの定理に基づいた溢水伝播モデルを適用した。加えて、溢水源の流量や緩和システムの故障基準などの不確実さを考慮した。シミュレーションでは、運転員がいくつか簡略化を行うことにより、運転員による溢水源の隔離操作と排水ポンプを用いた回復操作をモデル化した。その結果、隔離と排水を組み合わせることで、溢水発生時の条件付炉心損傷確率を約90%低減できることが示された。

論文

Estimation of long-term ex-vessel debris cooling behavior in Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant unit 3

佐藤 一憲; 山路 哲史*; Li, X.*; 間所 寛

Mechanical Engineering Journal (Internet), 9(2), p.21-00436_1 - 21-00436_17, 2022/04

Interpretation for the two-week long Unit 3 ex-vessel debris cooling behavior was conducted based on the Fukushima-Daiichi Nuclear Power Plant (1F) data and the site data such as pressure, temperature, gamma ray level and live camera pictures. It was estimated that the debris relocated to the pedestal was in partial contact with liquid water for about initial two days. With the reduction of the sea water injection flowrate, the debris, existed mainly in the pedestal region, became "dry", in which the debris was only weakly cooled by vapor and this condition lasted for about four days until the increase of the sea water injection. During this dry period, the pedestal debris was heated up and it took further days to re-flood the heated up debris.

論文

Dynamic PRA of flooding-initiated accident scenarios using THALES2-RAPID

久保 光太郎; Zheng, X.; 田中 洋一; 玉置 等史; 杉山 智之; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*

Proceedings of 30th European Safety and Reliability Conference and 15th Probabilistic Safety Assessment and Management Conference (ESREL 2020 and PSAM-15) (Internet), p.2279 - 2286, 2020/11

確率論的リスク評価(PRA)は巨大かつ複雑なシステムをリスクを評価する手法の1つである。従来のPRA手法を用いて外部事象のリスクを評価する場合、構造物、系統及び機器の機能喪失時刻の取扱いが困難である。この解決策として、熱水力解析と外部事象評価シミュレーションをRAPID (Risk Assessment with Plant Interactive Dynamics)コードを用いて結合した。外部事象としてPWRプラントにおけるタービン建屋内での内部溢水を選定し、溢水進展評価にはベルヌーイ則に式を用いた。また、溢水源の流量及び緩和設備の没水基準に関する不確実さを考慮した。回復操作については、運転員による溢水源の隔離とポンプによる排水を仮定とともにモデル化した。結果として、隔離操作が排水と組み合わせることによりより有効になることが示された。

論文

An Interpretation of Fukushima-Daiichi Unit 3 plant data covering the two-week accident-progression phase based on correction for pressure data

佐藤 一憲

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(5), p.394 - 411, 2019/05

 被引用回数:10 パーセンタイル:74.6(Nuclear Science & Technology)

福島第一3号機の圧力測定システムでは、運転中の蒸発/凝縮を補正するためにその一部に水柱が採用されている。これらの水柱の一部は事故条件下において蒸発し、正しい圧力データが示されていなかった。RPV(原子炉圧力容器), S/C(圧力抑制室)及びD/W(ドライウェル)の各圧力の比較を通し、水柱変化の効果を評価した。これによりRPV, S/C圧力データに対して水柱変化の効果の補正を行った。補正された圧力を用いて、事故進展中のRPV, S/C, D/W間のわずかな圧力差を評価した。この情報を、3号機の水位、CAMS(格納系雰囲気モニタリングシステム)および環境線量率などのデータとともに活用し、RPVおよびPCVの圧力上昇・下降および放射性物質の環境への放出に着目して事故進展挙動の解釈を行った。RPV内およびRPV外の燃料デブリのドライアウトはこれらの圧力低下を引き起こしている可能性がある一方、S/Cからペデスタルに流入したS/C水がペデスタルに移行した燃料デブリによって加熱されたことがPCV加圧の原因となっている。ペデスタル移行燃料デブリの周期的な再冠水とそのドライアウトは、最終的なデブリの再冠水まで数回の周期的な圧力変化をもたらしている。

報告書

フラッディング二相流の研究

小泉 安郎*; 八木 純二*; 熊丸 博滋

JAERI-M 93-199, 48 Pages, 1993/10

JAERI-M-93-199.pdf:1.26MB

本報告書は、原研が1990~1992年度に工学院大学に委託し実施した「フラッディング二相流の研究」の結果をまとめたものである。流路内を液相が流下し気相が上方に流れる対向流状態においては、気相流量の増加に伴い液相が上昇流に遷移する現象が見られる。この現象はフラッディングと呼ばれ、PWRの小破断LOCA時にSGU-チューブ内等で発生するが、流路下部に気液の混合物が存在する場合についてはよく理解されていない。本研究では、流体としてフレオンR-113を用いて実験を実施した。実験結果より、流路下部に気液の混合物が存在する場合のフラッディングは、気液混合物の液面最高高さが管路上端に達することにより発生することが分かった。また、著者らが既に水-空気系の実験より導いたフラッディング速度相関式は、気液の物性値の影響を考慮すれば、フレオンR-113系へも適用できることが明らかになった。

論文

Large-scale multi-dimensional phenomena found in CCTF and SCTF experiments

村尾 良夫; 井口 正; 秋本 肇; 岩村 公道

Nucl. Eng. Des., 145, p.85 - 95, 1993/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:44.87(Nuclear Science & Technology)

PWRの冷却材喪失事故時再冠水過程に関する従来の1次元的な試験装置による試験からの知見と、半径方向に110万kw級PWRの約1/4の寸法の3次元的圧力容器を有する円筒炉心試験装置ならびに、奥行きは浅いが、幅が実炉の半径に等しい2次元的圧力容器を有する平板炉心試験装置による試験結果とを比較して、次の多次元熱水力挙動を明らかにした。1)炉心内に蓄積された水の量が1次元の実験より多く、炉心冷却が1次元のものより良いこと。2)半径方向の出力が最大の炉心部分でも、その蓄積水量は平均出力の炉心部分のそれとほぼ等しいこと。3)横流れにより炉心内に循環流が形成され、出力が最大の炉心部分での上向きの流量を増加させ、炉心冷却を促進させること。1)、2)は、開発した計算コードにより予測できた。

論文

Modeling of reflooding

G.Yadigaroglu*; R.A.Nelson*; V.Teschendorff*; 村尾 良夫; J.Kelly*; D.Bestion*

Nucl. Eng. Des., 145, p.1 - 35, 1993/00

 被引用回数:24 パーセンタイル:88.31(Nuclear Science & Technology)

本論文は主として二流体モデル型原子炉システムコードに使われる再冠水現象モデルの最新の知見について各国(スイス、米国、ドイツ、日本、フランス)の専門家がまとめたものである。又、関連したコード開発に関する重要事項についてもまとめられている。本論文では、特に、モデル化の問題として、二流体で近似は十分か否か、多次元効果はどのようなものか、空間・時間平均化の問題点、単管とバンドル形状での現象の差異、システム効果、多次元効果実験の成果、計算コード用モデル、流動様式、液滴流モデル等について述べている。

報告書

Evaluation report on CCTF core-II reflood test C2-15(Run 75); Investigation of FLECHT-SET coupling test results

大久保 努; 井口 正; 秋本 肇; 村尾 良夫

JAERI-M 91-227, 89 Pages, 1992/01

JAERI-M-91-227.pdf:1.82MB

本報告書は、円筒第2次炉心試験C2-15(Run75)の評価報告書である。本試験は、CCTF及びFLECHT-SETによる再冠水実験の間に熱水力学的挙動の差が或るか否かを検討するために実施された。両試験の結果を検討して以下の結論が得られた。(1)両試験の条件の間には初期にいくつかの相違が見られたが、その影響は時間とともに小さくなった。(2)CCTF試験では、急峻な炉心半径方向出力分布により半径方向に熱伝達の差が現れたが、FLECHT-SETでは、平坦な出力分布のためそれが現れなかった。この熱伝達の差は、中央高さ位置では顕著であったがそれより上方では小さくなった。(3)上記の差が小さい炉心の上部領域では、両試験の熱伝達はほぼ同一であり既存の相関式により予測できた。(4)以上の事から両装置における炉心冷却は、同一の炉心境界条件と半径方向出力分布の下ではほぼ同一になると予想される。

論文

Temporary core liquid level depression during a cold-leg small-break loss-of-coolant accident; The effect of break size and power level

小泉 安郎*; 熊丸 博滋; 三村 裕一*; 久木田 豊; 田坂 完二*

Nuclear Technology, 96, p.290 - 301, 1991/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:53.89(Nuclear Science & Technology)

ROSA-IV/LSTF装置において、破断面積を0.5%から10%に変化させて、また炉心出力減衰を保守的(高く)及び現実的(低く)見積もった場合について、計6回のコールドレグ破断実験を行なった。5%以上の破断では、ループシールクリアリング時にSG入口プレナム及びSGUチューブ内に滞水が見られ、このため最低炉心水位はクロスオーバレグ下端よりかなり低くなり、燃料棒表面温度上昇が大きくなった。2.5%以下の破断では上記滞水が無く、最低炉心水位はクロスオーバレグ下端に等しく、炉心露出は小さなものであった。この滞水はSG入口プレナムの入口部及びUチューブの入口部のフラッディングに起因するものであり、RELAP5/MOD2コードによる解析ではこの点の計算に問題があった。SG入口プレナムの入口部、Uチューブの入口部などでの相関摩擦の計算方法を変更することが提案されている。

報告書

Evaluation report on SCTF core-III test S3-22; Investigation of water break-through and core cooling behaviors under alternate ECC water delivery from hot legs to upper plenum during reflooding in PWRs with combined-injection type ECCS

大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 安達 公道*; 村尾 良夫

JAERI-M 91-104, 108 Pages, 1991/07

JAERI-M-91-104.pdf:2.38MB

複合注水型緊急炉心冷却系(ECCS)を備えたドイツ型加圧水型原子炉に於ける冷却材喪失事故時の再冠水過程中に、ホットレグに注入されたECC水が各ループから交互に上部プレナムに供給される場合に於けるブレークスルー及び炉心冷却挙動を平板炉心試験装置(SCTF)第3次炉心を用いて検討した。本試験では、サブクールECC水をバンドル7と8及びバンドル3と4の上方の上部炉心板直上に交互に供給した。試験データの検討から、(1)1つの期間を除いて、交互に行われたECC水の供給と呼応してブレークスルーが2ヶ所で交互に発生した。(2)クエンチ時期の近くを除いて、炉心の冷却はECC水の供給が連続的又は間欠的な場合とほぼ同じであった。(3)クエンチ時期の近くでは、ECC水の供給が連続的又は間欠的な場合と比較して炉心冷却がやや劣化していた。等の点が明らかとなった。

論文

Quenching degradation in-pile experiment on an oxidized fuel rod in the temperature range of 1000 to 1260$$^{circ}$$C

片西 昌司; 傍島 眞; 藤城 俊夫

Nucl. Eng. Des., 132, p.239 - 251, 1991/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:47.84(Nuclear Science & Technology)

炉心露出事故において、酸化した高温の燃料が再冠水により急冷される時の燃料挙動を調べる炉内実験をNSRRにおいて実施した。その結果、1000$$^{circ}$$Cから1260$$^{circ}$$Cの温度領域での、被覆管の酸化挙動と急冷時の燃料挙動が明らかになった。特に、被覆管温度1260$$^{circ}$$C、酸化量が肉厚の35%とした実験では、急冷により被覆管が破損しペレットが露出して、燃料棒の崩れ落ちの可能性があることが示された。また、炉心損傷挙動解析コードSCDAPを用いて解析を行った。計算された挙動は概ね実験結果に近いものであったが、被覆管温度及び酸化膜厚は燃料棒下部領域で実験値に比べ過大に計算された。炉心全体を解析対象としているSCDAPコードを用いて、NSRR実験のような比較的小さな体系を模擬するには、蒸気流による冷却の影響等をより厳密にモデリングする必要があることがわかった。

論文

Accident analyses for a double-flat-core type HCLWR

大久保 努; 岩村 公道; 末村 高幸*; 平賀 富士夫*; 村尾 良夫

6th Proc. of Nuclear Thermal Hydraulics, p.79 - 86, 1990/11

原研で提案している扁平二重炉心型高転換軽水炉の熱水力設計の一環として事故解析を実施した。そのなかから、大破断LOCAとATWSの結果をまとめた。大破断LOCA解析は、37本模擬燃料棒テスト部を用いた実験及びJ-TRACコードを用いた計算により行なった。再冠水実験により、広い条件範囲に渡って炉心冷却が達成される事を確認した。また、上の炉心のクエンチが下の炉心のそれと同時に進行して炉心冷却を促進する事が明らかになった。一方、J-TRACによる解析では、燃料棒表面の最高温度が1,172Kとなり、安全基準値にくらべ300K低い事が示された。また、外部電源喪失ATWSに対するJ-TRACによる解析では、一次系内の最高圧力が18.7MPaとなり、現行のPWRに対する許容最高圧力値である20.6MPaを越えないことが示された。これらの結果から、対象としている炉は、上述の事故事象に対して、現行の安全基準の下で十分成立可能であると考えられる。

論文

Accident analyses for a double-flat-core type HCLWR

大久保 努; 岩村 公道; 末村 高幸*; 平賀 富士夫*; 村尾 良夫

Transactions of the American Nuclear Society, 62, p.662 - 663, 1990/11

原研で提案している扁平二重炉心型高転換軽水炉の熱水力設計の一環として事故解析を実施した。そのなかから、大破断LOCAとATWSの結果をまとめた。大破断LOCA解析は、37本模擬燃料棒テスト部を用いた実験及びJ-TRACコードを用いた計算により行なった。再冠水実験により、広い条件範囲に渡って炉心冷却が達成される事を確認した。また、上の炉心のクエンチが下の炉心のそれと同時に進行して炉心冷却を促進する事が明らかになった。一方、J-TRACによる解析では、燃料棒表面の最高温度が1,172Kとなり、安全基準値にくらべ300K低い事が示された。また、外部電源喪失ATWSに対するJ-TRACによる解析では、一次系内の最高圧力が18.7MPaとなり、現行のPWRに対する許容最高圧力値である20.6MPaを越えないことが示された。これらの結果から、対象としている炉は、上述の事故事象に対して、現行の安全基準の下で十分成立可能であると考えられる。

報告書

Analysis of SCTF/CCTF counterpart test results

大久保 努; 傍島 眞; 岩村 公道; 大貫 晃; 阿部 豊; 安達 公道; 村尾 良夫

JAERI-M 90-083, 155 Pages, 1990/06

JAERI-M-90-083.pdf:3.6MB

実機に対する流路面積の縮小割合は同じであるものの、実機の半径と同じ炉心幅を有するSCTFとその約4分の1の炉心半径を有するCCTFの間の炉心再冠水挙動の差および炉心の2次元的な熱水力学的挙動に与える炉心半径長さの効果を検討するため、数回のSCTF/CCTF対照試験を実施した。得られた主要な結果は以下の通りである。(1)SCTFとCCTFの間の試験条件と装置上の相違を考慮すれば、両試験に於ける再冠水挙動は類似のものであると考えられる。炉心の蓄水挙動の相違は炉心の実効流路面積の相違でほぼ説明できた。(2)炉心の半径長さがその2次元的な熱水力学的挙動に及ぼす効果は大きく、炉心半径の長い程顕著に現れる。(3)半径方向に大きな出力の変化がある場合には、その高出力側のバンドルでLPCI注水期に著しく熱伝達率が増加する。また、炉心の周辺領域では、同一のバンドル出力であるにも係わらず外周側のバンドル程熱伝達率の低減が大きい。

報告書

Evaluation report on SCTF core-III test S3-20; Investigation of water break-through and core cooling behaviors under intermittent ECC water delivery to upper plenum during reflood phase in PWRs with combined-injection type ECCS

大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 榊 勲*; 安達 公道; 村尾 良夫

JAERI-M 90-080, 100 Pages, 1990/05

JAERI-M-90-080.pdf:2.17MB

複合注水型ECCSを備えたPWRのLOCA時再冠水過程に、ホットレグに注入されたECC水が上部プレナムに間欠的に供給される場合のブレークスルー及び炉心冷却挙動をSCTF試験により検討した。本試験のデータを連続的なECC注水により実施した試験のデータも含めて検討して、以下の結論が得られた。(1)ブレークスルーは間欠的に発生し、間欠的なECC水の供給に即座に呼応して発生した。ブレークスルーの発生している期間には、ブレークスルー領域と非ブレークスルー領域で異なった二つの熱水力学的挙動が見られた。(2)ECC注水流量がほぼ零の期間には、炉心の水頭が減少し、この期間の炉心冷却を悪化させた。炉心水頭の減少の原因は、上部プレナムでの蒸気の凝縮の減少による健全ループ差圧の増加にあると考えられる。(3)炉心冷却挙動は、振動的であったものの連続的な注水を行なった場合とほぼ同じであった。

報告書

Evaluation report on SCTF core-III test S3-9; Investigation of CCTF coupling test results under an evaluation model condition in PWRs with cold-leg-injection-type ECCS

大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 榊 勲*; 安達 公道; 村尾 良夫

JAERI-M 90-046, 114 Pages, 1990/03

JAERI-M-90-046.pdf:2.26MB

UPTFとの実験的結合に用いるコールドレグ注水型ECCS付PWRに対する評価モデル条件下に於ける広い炉心内の再冠水データを得る為に、1000MWe級PWRの半径と同じ半径方向長さを有するSCTF第3次炉心を用いて試験を実施した。本報告書では、対応するCCTF試験C2-4のデータを用いてSCTFとCCTFの間の再冠水挙動の差を主に検討した。得られた主要な結論は、(1)本試験は成功裏に実施され、UPTFとの結合に必要なデータを取得した。(2)本試験でみられた全体的な炉心冷却挙動は、CCTF試験C2-4のそれとほぼ同一であった。(3)しかし、本試験でみられた炉心差圧の特徴は、試験C2-4でみられたものと多少異なっていた。この相違の理由は、両試験の間で炉心入口サブクーリングが異なっていた事と両試験装置の間で炉心の実効流路面積が異なっている事であるとしてほぼ説明できた。

報告書

Evaluation report on SCTF core-III test S3-17; Investigation of thermo-hydrodynamic behavior during reflood phase of LOCA in a PWR with vent valves

大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 榊 勲*; 安達 公道; 村尾 良夫

JAERI-M 90-036, 120 Pages, 1990/03

JAERI-M-90-036.pdf:2.49MB

ベントバルブ付PWR(BBR)のLOCA時再冠水過程の熱水力学的挙動を検討するため、SCTFを用いて再冠水実験を実施した。また、本試験結果は、2D/3D協定に基づき、西独の上部プレナム試験装置との実験的結合に用いられることになっている。本試験のデータを他の試験のデータも用いて解析し、以下の主要な結論を得た。(1)最適条件下におけるBBRの再冠水過程中の炉心冷却は非常に良好で有ることが実証された。(2)健全ループ差圧は、ベントバブルが開くことにより著しく減少する。(3)ベントバルブが炉心冷却におよぼす効果は、ベントバルブが開いていない場合にダウンカマ水位がオーバフロ位置に達しない条件の下では顕著ではなかった。しかし、その効果は、ベントバブルが開いていない場合に、ダウンカマ水位がオーバフロ位置を越えるような条件の下では顕著になると考えられる。

報告書

Evaluation report on SCTF core-III tests S3-7 and S3-8; Investigation of tie plate water temperature distribution effects on water break-through and core cooling during reflooding in PWRs with combined-injection-type ECCS

大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 湊 明彦*; 榊 勲*; 安達 公道; 村尾 良夫

JAERI-M 90-035, 143 Pages, 1990/03

JAERI-M-90-035.pdf:3.07MB

複合注水型ECCSを備えたPWRの再冠水過程において、タイプレート付近の水温分布がブレークスルーおよび炉心冷却に与える影響を検討するため、SCTF第3次炉心を用いて2回の試験を実施した。一方の試験(試験S3-7)では、UCSP直上へのECC注水をバンドル3、4の上方で行い、もう一方の試験(試験S3-8)では、最初の60秒はバンドル7、8の上方でその後バンドル3、4の上方へ切換えて注水を行なった。これらの試験データを解析して、以下の事柄が明らかとなった。ブレークスルーは、タイプレート付近での水温がサブクールの所で生じ、ブレークスルー域では、炉心冷却が著しく増大する。また、ブレークスルーの位置は、多少の時間遅れを伴ってタイプレート付近での水温分布の変化に追随して変化する。更に、ブレークスルーの生じていない領域での炉心冷却は、ブレークスルーの位置に関係無く同程度である。

報告書

Evaluation report on CCTF core-II reflood test C2-AA2(Run 58); Investigation of downcomer injection effects

大久保 努; 井口 正; 杉本 純; 秋本 肇; 村尾 良夫

JAERI-M 89-227, 96 Pages, 1990/01

JAERI-M-89-227.pdf:2.12MB

本報告書は、円筒第2次炉心試験C2-AA2(Run 58)の評価報告書である。本試験は、ダウンカマ注水試験に於ける熱水力挙動の特徴を調べることを目的として実施された。本試験のデータをコールドレグ注水試験(基準試験)のデータと比較検討して、以下のような結果が得られた。(1)本試験においては、基準試験では見られない大きな振動が観測された。振動は周期的で周期は5.7秒であった。(2)この原因は、本試験ではダウンカマでECC水と健全ループを流れる蒸気との混合が熱的に非平衡に起こり、ダウンカマ水温がサブクールてあった点であると考えられる。(3)系全体に渡り熱水力挙動では振動的であったが、振動的なデータの平均値は、基準試験のデータとほぼ同一であり、一部の修正を行えば、コールドレグ注水の場合に対して用いられているのと同じモデル・手法あるいは計算コードがダウンカマ注水にも使用可能であることが示唆された。

報告書

Reflood experiments in single rod channel under high-pressure condition

G.Xu*; 熊丸 博滋; 田坂 完二

JAERI-M 89-178, 35 Pages, 1989/11

JAERI-M-89-178.pdf:0.74MB

原研の単一燃料棒実験装置において、再冠水実験を行った。主なパラメータは、再冠水速度、初期表面温度及び線出力である。実験は全て1MPaで行った。また、全て飽和水を注入した。実験は、0.01~0.18m/sの再冠水速度、677K~903Kの初期表面温度、及び0~2.712kW/mの線出力をカバーしている。実験では、クエンチ速度と再冠水速度の比が0.204より0.744まで変化した。高再冠水速度実験の結果は、蒸気流中にかなりの量のエントレインメント液体が存在していることを示した。クエンチ温度は、633Kより708Kまで変化し、その変化は狭い範囲、約75K以内であった。また、実験結果は、低再冠水速度及び低線出力で得られたデータを除けば、同じLo(クエンチフロントよりの距離)の値に対して、膜沸騰熱伝達係数は狭い範囲で変化することを示した。

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